当りとスカと


アナログプレーヤーのカートリッジをDENONのDL-103に替えたことがきっかけで、オークションで中古レコードを手に入れる機会が増えた。
オークションで手に入れる品に当りハズレはつきものと言ってしまえばそれまでなのであるが、それでも当りに出会ったときの喜びはやはり格別なものだ。
そんなわけで、最近入手したレコード何枚かに触れてみる。

一枚目は、先ごろも少し書いた”ヘレンメリル・ウィズ・クリフォードブラウン”(Heren Merrill with Clifford Brown)。
いわずと知れた女性ジャズヴォーカルの名盤中の名盤だから、内容のすばらしさについてはいまさら言うこともないでしょう。CDはもっているが、あらためてLPも聴いてみたいと思ったのです。
送られてきたジャケットは、レコーディングマイクを前に熱唱するヘレン・メリルがクローズアップされたおなじみのデザインで、CDと違ってモノトーンなのもいいですネ。しかも全く傷みがない。レコード本体もほとんど針を落としたことがないのではと思われるほどで、言ってみれば大当たりを引いたようなものだ。
若きヘレン・メリルとクリフォード・ブラウンが生み出した珠玉のアルバムを聴きながら、つい酒がすすんでしまったことは言うまでもない。


二枚目は、これも女性ヴォーカルの名盤、”ジス・イズ・クリス”(This is Chris)。
クリス・コナーといえば、サラヴォーンと並ぶ名唱”ララバイ・オブ・バードランド”(Lullaby Of Birdland)が挙げられるが、こちらはCDをもっているので今回はそれを凌ぐともいわれるこのアルバムにしてみた。到着したジャケットはさすがにつやが消えて経年を思わせるが、目立った傷みはない。特筆すべきはレコード本体で、ラベルに”見本品”との印刷がある。実は、オークションに掛かっていた時点ですでに気づいていたのだが、どんなに流行っていたレコード店でも見本品が擦り切れるほどかけられることはなかったはずだとイチかバチかの賭けで札を入れたのだった。
結果は大当たり。おそらく数えるほどしかかけられることがなかっただろうと思われるほど盤面にキズやコスレはない。
この時代の白人女性ヴォーカルといえばまずアニタ・オディが思い浮かぶが、僕はクリスコナーのほうが好きだ。ジャケットデザインどおり、変にフェイクせずストレートに謳いあげるクリス・コナー、面目躍如の一枚でしょう。

THIS IS CHRIS ジス・イズ・クリス [12" Analog LP Record] / CHRIS CONNOR クリス・コナー / LP Record ( Music )

FRESH SOUNDS( )

定価: ( 中古価格 ¥ 4,650 より )



もう一枚は、アビー・リンカーンの”ストレイト・アヘッド”(Straight Ahead)。
こちらは、ジャケットの状態は良くないとの説明があったので多くを期待してはいなかった。肝心のレコードさえそこそこならば良しとするつもりだったが、針を落としてガックリ。B面の最初に大きなキズがあって一曲目の再生ができないのだ。ここで初めて盤面の説明がなかったことに気づいても後のマツリだ。
最初にも触れたとおりオークションに当りハズレはつきもの、いちいち一喜一憂していては始まらない。見極めが足りなかった自分にも一端の責はある。それに、聴きたかった”レフトアローン”(Left Alone)には何の問題もなかったし、コールマン・ホーキンスも聴けたのだからヨシとしようか。
余談ながら、ホーキンスは”ジェリコの戦い”(Joshua Fit The Battle Of Jericho)をもって至高とするというのが僕の独断的な評価だ。

Straight Ahead / Abbey Lincoln / CD ( Music )

Imports( 2016-05-06 )

定価: ( 中古価格 ¥ 360 より )



と、ここまで書いてきて初めて或ることに気づいた。もちろん意図したわけではないが、三枚ともジャケットデザインは本人が謳う姿のクローズアップなのだ。そう思ってみると、こんなネライもいいかもしれない。シャレついでに次は、本人の全身が入っているジャケット作品でも取りあげてみようかナ。


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atmos-nwp の紹介

主に50~80年代の海外ミステリーの紹介を兼ねて読後感を綴っています。本格、倒叙、ハード ボイルド、冒険、スパイ、安楽椅子、ユーモア系等ジャンルは問わず読み散らかしてきました。ときには散歩の道をそれて50~70年代のモダンジャズやスキー、バラ園芸にもふれています。HP「気象と気候値のページ」も運営していますので、興味のある方は一番上のタイトルの下にある<気象と気候値のページへ>をクリックして是非お立ち寄り下さい。
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