印象深いジャズピアニスト ―その1―


キース・ジャレットのピアノソロから一枚を挙げろ、といわれたら何を選びますか。『ザ・ケルン・コンサート』を挙げる人が多いかもしれない。ソロアルバムだけでもかなりの枚数にのぼるし、もちろんそれら全部のアルバムを聴いたわけではないがここでは『フェイシング・ユー』を挙げたい。

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たしか日本で発売された初アルバムじゃないかと思うが、ゴツゴツとした重低音でリズムを刻んでみたかと思うと、一音一音選び抜いたかのように美しい高音のメロディを紡いでゆく。そういう意味では、のちの『ザ・ケルン・コンサート』で演奏される原形は、すでにこの『フェイシング・ユー』にあらわれているといえないだろうか。

チック・コリアもたくさんのアルバムを出しているから、この一枚といわれると聴きこんでいるひとほど挙げるのに困るだろう。その点、そんなに多く聴いたわけでもないので手持ちのアルバムから単純に選んでみた。『ピアノ・インプロヴィゼーション VOL.1』と『リターン・トゥ・フォーエバー』の二枚のアルバムに共通するのは、「サムタイム・アゴー”Sometime Ago”」。

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前者のアルバムでは際立って美しいタッチでメロディを奏でていて、聴くたびに心が洗われる思いがします。一方、後者はフュージョン時代の幕開けを告げた作品として位置づけられているようで、発売当時の夏はどのジャズ喫茶もこのアルバムに明けこのアルバムで暮れたような記憶がある。それもそのはず、ジャケットのイメージどおり全体が明るく早いテンポで統一されていて、ボサノバとは違った意味の開放感につつまれた夏にぴったりのアルバムなのです。その理由は、ベースのスタンリー・クラーク、フルートのジョー・ファレル、ドラムスのアイアート・モレイラ、そしてヴォーカルとパーカッションのフローラ・プリムの構成メンバーをみればわかるというものだ。難解なリズムをいとも軽く弾きこなすスタンリー・クラークの驚異的なベースワークが斬新だったのに加え、アイアート・モレイラとフローラ・プリムは南国の海風のように軽やかで明るいリズムを吹き込んでいて新鮮だった。

この二人が1970年代以降のジャズ界を席巻していったその同じ時代を、たまたまとはいえ生きることができたのは幸運だったと思う。

 


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atmos-nwp の紹介

主に50~80年代の海外ミステリーの紹介を兼ねて読後感を綴っています。本格、倒叙、ハード ボイルド、冒険、スパイ、安楽椅子、ユーモア系等ジャンルは問わず読み散らかしてきました。ときには散歩の道をそれて50~70年代のモダンジャズやスキー、バラ園芸にもふれています。HP「気象と気候値のページ」も運営していますので、興味のある方は一番上のタイトルの下にある<気象と気候値のページへ>をクリックして是非お立ち寄り下さい。
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